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国際的スタートアップでの働き方 その2:スタッフの場合

15th February 2017

YO-YO

「働き方」や「ワークライフバランス」に関する議論は、以前にも増して日本で活発に行われるようになりました。今回私たちは日本を拠点とするスタートアップ企業として、働き方の現状や理想とのギャップなどをありのままに共有したいと思い、このコンテンツを作ることにしました。

一般的に「欧米の企業」と聞くと、日本と比べワークライフバランスが取りやすいイメージがあるかと思います。同時に「スタートアップ」と聞くと昼夜を問わず仕事に追われるイメージがあるのも事実。

ではアメリカ人が経営する日本ベースのスタートアップでは、どのような働き方が推奨されているのでしょうか?そして、経営者はワークライフバランスについてどのように考えているのでしょうか?

2回目の今回は、PRIMO創業者のアバサ・フィリップスに、スタッフの働き方について配慮していることを聞きました。

長時間働き過ぎないように話したことも

PRIMO: PRIMOスタッフの働く環境についてどう思いますか?

Abasa: 正直なところ、働く環境はかなり良いと思います。私自身は、スタッフが毎日6、7時頃のちゃんとした時間に帰るように気を配っています。

私自身は週末にメッセージを送ることもあるのですが、その際には「今返信しないで、月曜日に返信してください」と加えています。私にとって家族との時間はとても重要なので、スタッフからそうした時間を奪いたくないので。

PRIMO: PRIMOの海外のスタッフの働き方はどうですか?

Abasa: 現在、フィリピンに1名、インドネシアに2名、アメリカに1名、上海に1名、日本に3名スタッフがいます。海外チーム含め、全員正社員です。
アメリカ以外の地域では、日本時間の10〜11時から18〜19時を軸に働いています。その時間帯は基本的に連絡が取れるようになっています。

PRIMO: これまで、スタッフとワークライフバランスについて話したことはありますか?

Abasa: それに絞って話をした、ということはありません。

ただ、立ち上げ当初、すごく長時間働くスタッフがいたんです。深夜過ぎに私にメールしてくることもあって。

彼には、そんなに長い時間働かないように言いました。彼の仕事に関することで緊急事態があれば、その時は働いてもらわざるをえない。でも緊急事態でもないのに、そんなに長時間働く必要はありません。

残業が多い=経営者が業務を管理できていない

PRIMO: 彼は長時間働くことに慣れていたんでしょうか。

Abasa: 彼が以前働いていた日本企業では、長時間労働が当たり前だったようです。PRIMOに来てもらった現在は、私たちの働き方を覚えてもらっています。最初は難しかったようですが、今は彼も6時には帰宅しています。

帰宅後、彼とたまにチャットでやりとりをすることもありますが、すぐに返信して欲しいとは思っていません。

PRIMO: 日本では、働き方についての議論が盛り上がると同時に、いくつかの企業では残業できないように退社時間を強制し、でも従業員は業務が終わらないために逆に板挟みに合うというニュースも耳にします。

Abasa: 私の考えでは、もし自分が経営する会社で従業員が遅くまで残業していたら、経営者は恥ずかしく思うべきです。それは、すなわち経営者が従業員の業務やプロジェクトを正しく管理できていないということだから。

私自身はビジネスオーナーなので長時間働くこともありますが、でもスタッフがそこまで長時間勤務する理由はありません。

生き残りをかけた正念場にある零細企業だったら話は別かもしれません。でも、特に大企業では、従業員が残業するかどうかでビジネスが維持できるかが決まるわけではないし、決まるべきではないと思います。

イギリス流の働き方で学んだこと

PRIMO: アバサさんご自身は日本企業で働いたことはありますか?

Abasa: 日本企業ではありますが、経営者はイギリス人でした。スタッフもほとんどイギリス人でした。

PRIMO: そこでの働き方はどうでしたか?

Abasa: アメリカでは2週間の有給休暇が通常ですが、イギリスでは1ヶ月の休暇を取るのが普通なので、いつも誰かが休んでいて不在でした(笑)。休みが多いので、最初はアメリカ人に比べるとあまり働いていないのではと思っていたのですが、彼らは効率よく働いていたんです。オフィスにいる時はとても仕事に集中していて、定時頃には帰っていました。

入社した当初は少し居心地は悪く感じていたんですが、そうした働き方や会社を目の当たりにする中で、徐々に働きやすく感じるようになりました。

当時の経験が、今の私に影響を与えている部分もあると思います。スタッフがきちんと帰るように確認することとか。スタートアップは戦いの様なものなので、一ヶ月の休みをあげる余裕はないんですが(笑)。

PRIMO:スタートアップを立ち上げる上で大変なことはなんですか?

Abasa : 経営のために学ぶことが本当に多いです。財務、マーケティング、技術面まで、1人の人間にとっては学ぶことがありすぎる。私は以前にも会社を立ち上げたことがあるので、これまでにもそのような必要な知識を網羅的に何回か学びました。

会計や法務に関しては外部に担当者がいるので比較的手が掛かりません。一番難しいのは、実際に自分たちのアイディアで売り上げを立てること、そしてチーム作りをしっかり行うことだと思います。 
限られたリソースの中で、人の2倍も3倍も働くことになるけれど、型にはまった典型的な“仕事”ではない。自分が本当に興味を持っていることだから楽しめるし、仕事と感じない時もあります。

日本のスタートアップは面白いアイディアがあるけれど…

PRIMO: 日本のスタートアップ企業についてどう思いますか?

Abasa: とてもクリエイティブで、面白いアイディアをたくさん持っていると思います。ただ、ちょっと非効率に見える部分もあります。

例えば、私たちはスタートアップ同士でプレゼンをする際には、プリントアウトの資料は持っていかない。プレゼンしながら、資料を求められたら後でPDFを送るようにしています。

でも、日本ではスタートアップでも紙の資料を配ることが多い。私自身は必要ないことが多く、もらっても後で捨ててしまうことになります。紙の使用は一例にすぎませんが、そうした非効率な部分は、もっと変えていけるんではないかと。一般的に、日本では紙の資料が根強いと感じます。

PRIMO:日本に大企業や伝統的な企業と仕事をする際には、そうした紙の資料が重宝されるのでしょうか?

Abasa: そうした印象を受けます。なので、そうした企業のために実はPRIMOでも紙の資料は用意してあるんです。でも、スタートアップ相手の打ち合わせになれば、話は別だと思っています。

海外のスタートアップイベントはとてもカジュアル

PRIMO:その他に、日本と海外のスタートアップについて違うと思うことはありますか?

Abasa:スタートアップイベントの雰囲気や、イベントの進め方が違うなと感じますね。海外では、アメリカはもちろん香港でもシンガポールでも、スタートアップイベントはとてもカジュアル。みんな自分のブランドのロゴが付いたシャツを着て、「そのロゴかっこいいね!どんなビジネスなの?」といった具合に会話が始まったりします。

でも、日本ではイベント自体がすごくフォーマルに感じます。スーツを着ている人が多いし、イベントでも参加者同士が話すことよりも登壇者のスピーチの時間が多い。面白い会社が多いから、もっと交流の時間が欲しいと思うこともあります。

PRIMO:他の参加者と会話を始めることを難しく感じる人もいると思います。アバサさんは、どのように会話を始めているんですか?

Abasa:私の場合、営業の経験があるので人と会話を始めるのは慣れています。また、ここでは外国人なので、皆がなんとなく私に興味を持ってくれているのを感じるんです。だから、私はもうただ話しかけに行きますね(笑)。他愛のない話でも、きっかけはなんでもいいんです。



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Primo

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